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独自性・低価格で最高益 カカクコムなど71社 09年3月期


 世界的な不況の影響で東証1部上場企業でも2009年3月期の業績予想で下方修正や赤字転落が相次ぐ一方で、過去最高益を更新する企業も9%近くに達する見通しであることが9日、新光総合研究所の調べで分かった。輸出に依存しない内需関連企業が中心で、特に「独自性」「圧倒的なシェア」「低価格」などの事業戦略を前面に出した企業の健闘が目立つ。

 新光総研が、東証1部上場の3月期決算企業のうち、過去5期以上の財務データが取得可能な時価総額500億円超で、6日までに08年10〜12月期決算を発表した796社(金融を除く)を調査した。それによると、通期の経常利益が過去最高になると予想した企業は71社で、全体の8.9%だった。

 過去最高益を予想する業種の中心は内需関連で、圧倒的な市場シェアを占有または独自戦略を打ち出している情報・通信や小売業が目立つ。

 インターネット価格比較サービスのカカクコムや外食関連ネット情報サービスの「ぐるなび」は「業界でも競合が存在せず、外部環境の影響を受けにくい」(新光総研の稲垣智博クオンツアナリスト)ことが収益上の強みとなっている。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドも、類似のアミューズメント施設がないうえ、25周年という節目のイベントが好評。入園者数が2710万人と、過去最高の見通しになることが利益を押し上げる。

 小売りでは、低価格ながら付加価値の高さを売り物にした企業が伸びている。例えば、うどんチェーン「丸亀製麺(せいめん)」を展開するトリドールは、客単価が500円を切る中で、店内で麺打ちすることで付加価値を高める戦略が奏功。「手作りとお得感から、他のファストフード店やコンビニに対抗できた」(総務部)としている。

 08年12月期決算を終えた日本マクドナルドホールディングスも低価格のバリューメニューにより、縮む外食市場の中で顧客を引き付け、最高益を達成した。サントリーもビール市場の縮小が続くが、低価格の第3のビール「金麦」のヒットなどが寄与し、経常利益で過去最高を更新した。「競合他社にない独自戦略を打ち出すことで顧客の支持を受けている企業が、厳しい環境下でも利益を出している」(稲垣氏)という意味で、最高益企業の視点は今後の成長戦略に不可欠といえそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090209-00000024-fsi-ind

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